労働衛生の出発点は「3管理」です。作業環境管理・作業管理・健康管理という3つの柱を、まず全体像として押さえましょう。
先生!
『労働衛生の3管理』って、いきなり出てきたんだけど…3つも管理するの?
そう、3つよ。作業環境管理、作業管理、健康管理。
この順番で覚えるのが基本ね。
整理すると、環境そのものに手を入れるのが作業環境管理、人の働き方に手を入れるのが作業管理、人の身体を診るのが健康管理、という切り分けですね。
うぅ〜ん…ましろ、境目がぼんやりしちゃいます。
同じ『暑さ』の話でも、どっちに入るんですかぁ?
いい迷い方をしているわ。
暑い現場に空調を入れて温度を下げるなら作業環境管理。
暑さは残したまま、作業時間を短くして休憩を挟むなら作業管理。
そして熱中症の兆候がないか健康診断で診るなら健康管理よ。
おお〜! 同じ暑さでも、打つ手のほうで分かれるんだ。
えっと…体育館が暑いとき、扇風機置くのが環境で、練習を短くするのが作業で、みんなの顔色見るのが健康ってことか!
…あ、それ私も同じ喩えを考えていました。
悔しいけれど分かりやすいです。
ふふ、二人とも掴めているわね。
試験では『保護具の着用は3管理のどれか』がよく問われるの。
答えは作業管理よ。
保護具は環境そのものを変えないでしょう?
あっ…環境は暑いままで、人のほうを守ってるから作業管理なんですね。
ましろ、ちょっと繋がりました。
先生、この3管理を回していく組織のほうはどうなりますか。
人の配置の話です。
それが労働衛生管理体制ね。
総括安全衛生管理者が全体を統括し、衛生管理者が実務を担い、産業医が医学的立場から助言する。
そして衛生委員会が調査審議の場になるの。
監督とコーチと、チームドクターと、作戦会議…って感じ?
その理解でいいわ。
3管理に『労働衛生教育』と『総括管理』を加えて5つの管理とする整理もあるから、選択肢に出てきても慌てないでね。
確認クイズ
労働衛生の3管理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 保護具の着用を労働者に徹底させることは、作業環境管理に該当する
- 局所排気装置を設置して有害物質の発散を抑えることは、作業環境管理に該当する
- 健康診断の結果に基づく就業上の措置は、作業管理に該当する
- 作業時間の短縮や作業姿勢の改善は、健康管理に該当する
こたえを見る
正解: 2. 局所排気装置を設置して有害物質の発散を抑えることは、作業環境管理に該当する
局所排気装置の設置は作業環境管理。環境そのものから有害要因を除く対策だからである。保護具の着用は環境を変えずに人を守る対策なので作業管理(選択肢1は誤り)。健康診断の事後措置は健康管理(選択肢3は誤り)。作業時間短縮・作業姿勢の改善は作業管理(選択肢4は誤り)。