化学物質の空気中の存在形態 (粉じん・ヒューム・ミスト・蒸気・ガス)

粒子状の粉じん・ヒューム・ミストと、気体状の蒸気・ガス。ヒュームは固体、ミストは液体という頻出の区別を代表物質ごと整理します。

編集・検証: 衛生管理者スタディ編集部 公式情報: 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 制作・検証方針

同じ化学物質でも、空気中にどんな姿で漂っているかで対策も保護具も変わります。粉じん・ヒューム・ミスト・蒸気・ガスの5つは、毎年のように出題される最重要テーマです。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

先生、化学物質って空気の中でどんなふうにいるんですか? 全部おなじ『けむり』に見えちゃいます…。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そこが分かれ目なのよ。
空気中の存在形態は5つ。
まず粒子状のものが3つ、気体状のものが2つ。
この『3+2』の構造で覚えるといいわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

粒子状が粉じん・ヒューム・ミスト、気体状が蒸気・ガスですね。

戸倉 ジャスミン(うるうる) 戸倉 ジャスミン

うぅ…名前は聞いたことあるけど、違いがぜんぜん分かんない。
ヒュームって何?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

ヒュームはね、金属を溶接したり溶かしたりすると金属が蒸気になるでしょう? それが空気中で冷やされて、固体の細かい粒に戻ったもの。
酸化亜鉛や酸化鉛が代表よ。

雪村 ましろ(びっくり) 雪村 ましろ

あっ…お鍋の湯気が、冷たい窓で水のつぶになるのと似てる…?

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

ましろさん、すごくいい喩え。
ただし戻る先が水滴じゃなくて『固体の粒』なのがヒュームの肝ね。
ここを液体だと勘違いさせる選択肢が本当によく出るの。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

液体の微粒子はミストです。
硫酸ミストが代表例ですね。
ヒューム=固体、ミスト=液体。
ここは絶対に取り違えてはいけません。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

じゃあ粉じんは? 粉って書いてあるし固体だよね?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
粉じんは固体を削ったり砕いたりする機械的な作業で出る固体の粒。
ヒュームは『いったん蒸気になってから固まった』という生い立ちの違いがあるの。
だからヒュームの粒はうんと細かいわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

気体側も整理しますと、常温常圧でもともと気体なのがガス。
塩素、一酸化炭素、硫化水素、ホルムアルデヒド、二酸化硫黄。
一方、常温常圧では液体か固体なのに蒸気として漂っているのが蒸気。
アセトン、トルエン、そして水銀です。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

マジで!? 水銀って液体なのに、空気中にいるの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

いるのよ。
だから水銀は『蒸気』。
ここも定番のひっかけ。
塩素をうっかり蒸気にしたら失点だから、代表物質はセットで暗記してしまいましょう。

確認クイズ

化学物質の空気中における存在形態に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. ヒュームは、液体の微粒子が空気中に浮遊しているものをいう。
  2. ヒュームは、金属の蒸気が空気中で冷却されて固体の微粒子となり、浮遊しているものをいう。
  3. ミストは、固体を粉砕することにより生じた固体の微粒子である。
  4. 塩素は、常温・常圧の空気中では蒸気として存在する。
こたえを見る

正解: 2. ヒュームは、金属の蒸気が空気中で冷却されて固体の微粒子となり、浮遊しているものをいう。

ヒュームは金属の蒸気が冷えて固体の微粒子になったもの(酸化亜鉛・酸化鉛)。液体の微粒子はミスト(選択肢1・3は誤り)。塩素は常温常圧で気体なのでガスであり、蒸気ではない(選択肢4は誤り)。

深見つむぎ、雪村ましろが音楽室でセッションを楽しむ様子

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