金属による健康障害(2) マンガン・クロム・ベリリウム・砒素・金属熱

マンガンのパーキンソン病様症状、クロムの鼻中隔穿孔、ベリリウム肺、砒素の角化症、そして熱中症と紛らわしい金属熱を整理します。

編集・検証: 衛生管理者スタディ編集部 公式情報: 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 制作・検証方針

金属の2回目は、マンガン・クロム・ベリリウム・砒素、そして「金属熱」です。金属熱は熱中症と混同させる定番のひっかけなので、特に注意して読んでください。

戸倉 ジャスミン(退屈) 戸倉 ジャスミン

先生、金属まだあるの? もうお腹いっぱいなんだけど…。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

あらあら。
でもここを越えれば金属は終わりよ。
しかも今日の主役はどれも『症状が個性的』だから、意外と覚えやすいの。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

まずマンガンですね。
パーキンソン病に似た症状が出ます。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

パーキンソン病…って、手がふるえたり、動きにくくなったりする、あれ?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
筋肉がこわばって、歩き出しにくくなって、表情も乏しくなる。
マンガンは『動きの病気』とセットで覚えてね。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

次に六価クロム。
肺がん・上気道がんに加えて、鼻中隔穿孔が特徴的です。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

びちゅうかく…せんこう? 鼻に穴があくってこと? マジで!?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう、左右の鼻の穴を隔てる壁に穴があくの。
クロムといえば鼻中隔穿孔。
この一対はほぼ毎回どこかで顔を出すわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

ベリリウムはそのままベリリウム肺。
慢性の肺の病気ですね。

雪村 ましろ(笑顔) 雪村 ましろ

名前がそのまま病名になってるの、すこし親切です…えへへ。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

ふふ、たしかにね。
そして砒素は皮膚に出るのが特徴。
角化症や黒皮症、それに皮膚がんや肺がんね。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

砒素にも鼻中隔穿孔はありますが、クロムと紛らわしいので、砒素は『皮膚の角化症』を旗印にしましょう。
クロムは鼻、砒素は皮膚。
決め打ちすれば選択肢で迷いません。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

最後に金属熱。
亜鉛や銅のヒュームを吸うと、数時間後に悪寒と発熱が出るの。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

熱? じゃあ暑いところで働いた熱中症ってこと?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

違うのよ、そこが罠。
金属熱は暑さとは無関係、ヒュームを吸ったことによる中毒。
『高温環境による熱中症の一種である』という選択肢は、迷わず切ってちょうだい。

確認クイズ

金属等による健康障害に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 金属熱は、高温環境下での作業によって生じる熱中症の一種である。
  2. マンガン中毒では、筋のこわばりや歩行障害など、パーキンソン病に似た症状がみられる。
  3. ベリリウムによる健康障害では、鼻中隔穿孔が最も特徴的である。
  4. 砒素による慢性中毒の典型的な症状は、貧血と伸筋麻痺である。
こたえを見る

正解: 2. マンガン中毒では、筋のこわばりや歩行障害など、パーキンソン病に似た症状がみられる。

マンガン中毒はパーキンソン病様症状が特徴。金属熱は亜鉛・銅などのヒューム吸入による中毒で、熱中症とは無関係(選択肢1は誤り)。鼻中隔穿孔が特徴的なのはクロム(選択肢3は誤り)。貧血・伸筋麻痺は鉛中毒(選択肢4は誤り)。

深見つむぎ、雪村ましろが動物園で写真散歩を楽しむ様子

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