ここからは安全衛生管理体制です。トップに立つのが総括安全衛生管理者。業種ごとに違う人数要件が最大の山場です。
今日は総括安全衛生管理者。
名前のとおり、現場の安全衛生を丸ごと『統括管理』する立場ね。
先生、資格要件はどうなっていますか。
免許が必要なんでしょうか。
そこが面白いところ。
免許は不要なの。
要件は『当該事業場において、その事業の実施を統括管理する者』であること。
要するに工場長クラスね。
えーっ! 資格試験なしでなれるの? 一番エラい人なのに?
むしろ逆でしょうね。
指揮命令を出せる権限がなければ統括管理は成り立たない。
だから『専門家』より『現場の責任者』であることが要件になっている、と。
つむぎさん、そのとおりよ。
専門的な技術は衛生管理者や産業医が担当して、総括はそれを指揮する。
役割分担なの。
選任しなきゃいけない事業場は、どうやって決まるんですかぁ?
業種と規模の組み合わせよ。
100人・300人・1000人の三段階。
林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業は常時100人以上。
屋外とか体を張る仕事は、少ない人数から必要ってことか。
なんか納得。
そう。
次に製造業、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業・小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業、機械修理業などが常時300人以上。
そしてその他の業種が常時1000人以上ね。
危険度が高い業種ほど少ない人数で義務がかかる。
順序に意味があるので、業種を丸暗記するより『屋外系100・工場系300・その他1000』で覚えられそうです。
ましろ、その覚え方すきです。
えへへ。
手続も大事よ。
選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任し、遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告書を提出。
この『14日以内』は管理者選任の共通ルールとして覚えて。
先生、総括安全衛生管理者がきちんと機能していない場合の是正手段はありますか。
あるわ。勧告ね。
都道府県労働局長が事業者に勧告できるの。
あくまで『勧告』で、解任命令ではない点に注意よ。
確認クイズ
総括安全衛生管理者に関する記述として正しいものはどれか。
- 総括安全衛生管理者は、第一種衛生管理者免許を有する者のうちから選任しなければならない
- 総括安全衛生管理者は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければならない
- 清掃業では、常時1000人以上の労働者を使用する事業場で選任が必要となる
- 労働基準監督署長は、総括安全衛生管理者の解任を命ずることができる
こたえを見る
正解: 2. 総括安全衛生管理者は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければならない
選任は事由発生から14日以内。選択肢1は誤りで免許は不要(事業の実施を統括管理する者)。選択肢3も誤りで、清掃業は常時100人以上。選択肢4も誤りで、総括安全衛生管理者については都道府県労働局長による『勧告』であり、解任命令の制度は衛生管理者(労働基準監督署長)の話。