産業医は「専属」の要件が有害業務と結びついています。衛生管理者の専任要件と数字が似ているようで対象業務が違うため、混同しないよう整理しましょう。
先生、産業医さんって、お医者さんが会社に来てくれる…ってことでいいんですかぁ?
おおむねそうね。産業医は、常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任義務があるの。
選任は14日以内、報告も必要よ。
衛生管理者と同じ50人・14日か!
これは覚えやすいじゃん?
ただ人数の階段は違いますね。
産業医は常時3000人を超える事業場で2人以上選任が必要になります。
そう、そこが分かれ目。
そして今日の主題、専属産業医。
どういうときに必要になると思う?
えーっと…大きい事業場?
あ、あと有害業務?
方向は合っているわ。専属産業医が必要なのは、常時1000人以上の労働者を使用する事業場、または一定の有害な業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場よ。
衛生管理者の専任は1000人『超』でしたが、産業医の専属は1000人『以上』。
ここは意識的に区別する必要がありますね。
ふぇぇ〜…一文字違いで答えが変わるの、ちょっと意地悪です…
でも出題者はそこを狙うのよ。
もう一つ大事な違いがあるの。
専属産業医の対象業務には『深夜業を含む業務』が入っているのよ。
えっ、夜勤!?
それって有害物とかじゃないのに?
深夜業は生体リズムを乱し健康影響が大きい、という評価ですね。
逆に、労働時間の延長制限(1日2時間まで)の対象業務には深夜業は含まれません。
ここは頻出の対比です。
つむぎさん、いい整理。
専属産業医の対象には、高熱・低温・有害放射線・著しい粉じん・異常気圧・著しい振動・重量物・強烈な騒音・坑内・深夜業・有害物取扱い・有害物のガス蒸気粉じん発散・病原体汚染などが並ぶわ。
深夜業がまぎれこんでるのを見つけたら『あ、産業医のほうだ』って思えばいいんですねぇ。
その通り。
最後に巡視。
産業医は少なくとも毎月1回、作業場等を巡視するのが原則。
一定の情報提供を受け、事業者の同意があれば2か月に1回にできるわ。
確認クイズ
産業医に関する記述として正しいものはどれか。
- 常時500人以上の労働者を使用するすべての事業場では専属の産業医を選任しなければならない
- 深夜業を含む業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場では、専属の産業医を選任しなければならない
- 産業医は少なくとも毎週1回作業場等を巡視しなければならない
- 常時1000人を超える事業場では産業医を2人以上選任しなければならない
こたえを見る
正解: 2. 深夜業を含む業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場では、専属の産業医を選任しなければならない
深夜業を含む業務は専属産業医の対象業務に含まれる。単に常時500人以上というだけでは専属は不要(有害業務に常時500人以上従事が要件)。産業医の巡視は原則毎月1回。2人以上の選任が必要になるのは常時3000人を超える事業場。