選任された衛生管理者は、実際に何をするのでしょうか。職務の中身と「少なくとも毎週1回」の巡視、そして増員・解任命令まで見ていきます。
先生! 衛生管理者になったら、具体的に何する人なの? そこが一番気になる!
いい質問ね。
条文の言い方だと『総括安全衛生管理者が統括管理すべき業務のうち、衛生に係る技術的事項を管理する』。
ちょっと硬いけれど、要は現場の衛生の実務担当よ。
健康診断の実施、健康障害を防止するための措置、衛生教育、労働災害の原因調査と再発防止対策のうち、衛生に関するもの、という理解で合っていますか。
そのとおり。
ただし『技術的事項』とは言っても、専門技術だけの意味ではなくて、衛生に関する具体的な実施事項という広い意味ね。
うぅ〜ん…先生、作業場等の巡視っていうのがあるって聞きました。
どのくらいの頻度なんですかぁ?
少なくとも毎週1回。
ここは試験に必ず出るわ。
産業医の毎月1回と混ざるから、セットで覚えるのがコツよ。
衛生管理者が週1で、産業医が月1! 部活で言うと、あたしが毎週練習して、コーチが月1で見に来る感じ?
…ジャスミンさん、その喩え、意外と的確なのが悔しいですね。
ふふ、そうね。
現場に近いほど頻度が高い、という構造なの。
そして巡視して有害のおそれを見つけたら、どうする?
報告するだけ…じゃなくて、直ちに措置を講じなきゃいけない、ですかぁ?
正解。
『直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない』。
報告して終わりではないの。
そのためには権限が必要ですよね。
事業者側の義務はあるんですか。
あるわ。
事業者は衛生管理者に対し、衛生に関する措置をなし得る権限を与えなければならない。
権限なき責任は成立しない、ということね。
じゃあ逆に、衛生管理者がサボってたらどうなるの?
増員・解任命令よ。
労働基準監督署長が事業者に対して命ずることができるの。
総括安全衛生管理者は都道府県労働局長の『勧告』、衛生管理者は労働基準監督署長の『増員・解任命令』。
主体も効力も違いますね。
そこを整理できていれば、この論点は取れるわ。
確認クイズ
衛生管理者の職務等に関する記述として正しいものはどれか。
- 衛生管理者は、少なくとも毎月1回作業場等を巡視しなければならない
- 衛生管理者は、少なくとも毎週1回作業場等を巡視しなければならない
- 衛生管理者は、巡視により有害のおそれを認めたときは、事業者に報告すれば足りる
- 都道府県労働局長は、事業者に対し衛生管理者の増員または解任を命ずることができる
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正解: 2. 衛生管理者は、少なくとも毎週1回作業場等を巡視しなければならない
衛生管理者の巡視は少なくとも毎週1回。選択肢1の毎月1回は産業医の頻度。選択肢3も誤りで、有害のおそれがあるときは直ちに必要な措置を講じなければならない。選択肢4も誤りで、増員・解任を命ずるのは労働基準監督署長。