ここからは救急処置です。まずは一次救命処置。胸骨圧迫の深さとテンポ、人工呼吸との比、AEDの使い方。数値が命を分けます。
一次救命処置、BLSね。
医療器具を使わず、その場で誰でもできる救命処置よ。
今日は数値を正確に。
先生、あたし部活の講習で一回やった! 倒れてる人がいたら…まず声かける?
そう。
周囲の安全を確認してから、反応を確認する。
反応がなければ大声で助けを求め、119番通報とAEDの手配を依頼するわ。
その後、呼吸を確認しますね。
普段どおりの呼吸がなければ心停止とみなし、直ちに胸骨圧迫を開始する、と。
『普段どおりの呼吸がなければ』…判断に迷いそうです。
ましろ、こわくて手が止まりそうで…
その不安は正しいわ、ましろさん。
でも覚えておいて。
迷ったら心停止とみなして胸骨圧迫を始める。
それが原則なの。
何もしないことのほうが、ずっと危険だから。
…はい。
迷ったら、始める。
覚えました。
では数値よ。
胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む深さで、6cmを超えないようにする。
テンポは1分間に100〜120回。
5cmって…けっこう深くない? 折れちゃいそうで怖いんだけど。
浅いと血液が送り出せません。
躊躇して弱く押すほうが救命率を下げます。
深さは正しく5cmです。
つむぎさんの言うとおりよ。
そして人工呼吸ができる場合は、胸骨圧迫30回に対して人工呼吸2回。
この30対2を繰り返すの。
30回押して、2回吹き込む…30対2、ですね。
テンポ100〜120って、けっこう速いじゃん? 1秒に2回くらい?
ええ、休みなく速く強くよ。
そしてAEDが届いたら、電源を入れて電極パッドを貼り、あとは音声メッセージの指示に従うの。
AEDが心電図を自動解析し、電気ショックが必要と判断した場合のみショックボタンを押す。
解析中とショック時は、傷病者に触れないことが重要ですね。
…機械が判断してくれるんだ。
よっしゃ、それなら怖くない。
あたし、いざとなったら動けると思う。
確認クイズ
一次救命処置に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 胸骨圧迫は、胸が約2cm沈む深さで行う
- 胸骨圧迫のテンポは、1分間に約60回とする
- 人工呼吸が可能な場合、胸骨圧迫と人工呼吸を15対2の比で行う
- 胸骨圧迫は胸が約5cm沈む深さで、1分間に100〜120回のテンポで行う
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正解: 4. 胸骨圧迫は胸が約5cm沈む深さで、1分間に100〜120回のテンポで行う
深さ約5cm(6cmを超えない)、テンポ1分間に100〜120回が正しい。2cmでは浅すぎる(選択肢1は誤り)。60回ではテンポが遅すぎる(選択肢2は誤り)。人工呼吸との比は30対2であって15対2ではない(選択肢3は誤り)。