骨折で最も狙われるのは「複雑骨折」の意味です。字面から想像すると必ず間違えます。ここは定義を正確に。
今日は骨折ね。
ジャスミンさん、『複雑骨折』ってどんな骨折だと思う?
え? 骨がバキバキに、複雑に砕けてるやつでしょ? 何本にも折れてる感じ。
ふふ、ほとんどの人がそう答えるのよ。
でも違うの。
ここが今日いちばんの引っかけね。
えっ、マジで!? 違うの!?
複雑骨折は開放骨折ともいい、骨折部が皮膚の外と通じている骨折のことです。
骨が皮膚から突き出たり、傷が骨折部にまで達しているもの。
骨が複雑に折れていることを指すのではありません。
ふぇぇ〜! 言葉のイメージと全然違うんですねぇ…
そう。
だから単純骨折は皮下骨折ともいって、皮膚の下で折れている状態。
外と通じていないの。
つまり、複雑か単純かは『折れ方』じゃなくて『外に出てるかどうか』…うぅ、日本語がずるい。
感染のリスクが決定的に違うのです。
外と通じていれば細菌が入る。
だから区別する実益がある、と考えれば納得できます。
つむぎさん、よい説明ね。
では応急手当。
骨折が疑われるときは、負傷部位を動かさないこと。
そして副子で固定するの。
副子…添え木のことですよね。
どこまで当てるんですかぁ?
大事な質問。
副子は、骨折部の上下の関節を含めて固定するの。
骨折部だけ押さえても、関節が動けば骨折部も動いてしまうから。
おお〜、関節を挟み込む感じか! それなら動かない。
そして副子は、骨折部が変形している場合でも、原則としてその変形を無理に元へ戻そうとしてはいけないわ。
そのままの状態で固定するの。
脱臼や捻挫も、無理に動かさず、冷却して固定し、医療機関へ搬送するのが原則ですね。
素人判断で関節をはめようとしてはいけません。
…どれも『無理に動かさない』が共通なんですね。
ましろ、それだけは絶対に忘れません。
確認クイズ
骨折の応急手当に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 複雑骨折とは、骨が数か所で複雑に折れている状態をいう
- 複雑骨折とは、骨折部が外部と交通している開放骨折をいう
- 副子は、骨折部のみを覆うように短く当てて固定する
- 骨折部が変形している場合は、直ちに元の形に戻してから固定する
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正解: 2. 複雑骨折とは、骨折部が外部と交通している開放骨折をいう
複雑骨折(開放骨折)は骨折部が外部と交通しているもの。骨が複雑に折れることではない(選択肢1は誤り)。副子は骨折部の上下の関節を含めて固定する(選択肢3は誤り)。変形は無理に戻さずそのまま固定する(選択肢4は誤り)。