骨折・脱臼・捻挫の応急手当 — 複雑骨折の正体

複雑骨折=開放骨折という最重要の定義と、副子で上下の関節を含めて固定するという原則を押さえます。

編集・検証: 衛生管理者スタディ編集部 公式情報: 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 制作・検証方針

骨折で最も狙われるのは「複雑骨折」の意味です。字面から想像すると必ず間違えます。ここは定義を正確に。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

今日は骨折ね。
ジャスミンさん、『複雑骨折』ってどんな骨折だと思う?

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

え? 骨がバキバキに、複雑に砕けてるやつでしょ? 何本にも折れてる感じ。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

ふふ、ほとんどの人がそう答えるのよ。
でも違うの。
ここが今日いちばんの引っかけね。

戸倉 ジャスミン(びっくり) 戸倉 ジャスミン

えっ、マジで!? 違うの!?

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

複雑骨折は開放骨折ともいい、骨折部が皮膚の外と通じている骨折のことです。
骨が皮膚から突き出たり、傷が骨折部にまで達しているもの。
骨が複雑に折れていることを指すのではありません。

雪村 ましろ(びっくり) 雪村 ましろ

ふぇぇ〜! 言葉のイメージと全然違うんですねぇ…

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
だから単純骨折は皮下骨折ともいって、皮膚の下で折れている状態。
外と通じていないの。

戸倉 ジャスミン(うるうる) 戸倉 ジャスミン

つまり、複雑か単純かは『折れ方』じゃなくて『外に出てるかどうか』…うぅ、日本語がずるい。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

感染のリスクが決定的に違うのです。
外と通じていれば細菌が入る。
だから区別する実益がある、と考えれば納得できます。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

つむぎさん、よい説明ね。
では応急手当。
骨折が疑われるときは、負傷部位を動かさないこと。
そして副子で固定するの。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

副子…添え木のことですよね。
どこまで当てるんですかぁ?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

大事な質問。
副子は、骨折部の上下の関節を含めて固定するの。
骨折部だけ押さえても、関節が動けば骨折部も動いてしまうから。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

おお〜、関節を挟み込む感じか! それなら動かない。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そして副子は、骨折部が変形している場合でも、原則としてその変形を無理に元へ戻そうとしてはいけないわ。
そのままの状態で固定するの。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

脱臼や捻挫も、無理に動かさず、冷却して固定し、医療機関へ搬送するのが原則ですね。
素人判断で関節をはめようとしてはいけません。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

…どれも『無理に動かさない』が共通なんですね。
ましろ、それだけは絶対に忘れません。

確認クイズ

骨折の応急手当に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 複雑骨折とは、骨が数か所で複雑に折れている状態をいう
  2. 複雑骨折とは、骨折部が外部と交通している開放骨折をいう
  3. 副子は、骨折部のみを覆うように短く当てて固定する
  4. 骨折部が変形している場合は、直ちに元の形に戻してから固定する
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正解: 2. 複雑骨折とは、骨折部が外部と交通している開放骨折をいう

複雑骨折(開放骨折)は骨折部が外部と交通しているもの。骨が複雑に折れることではない(選択肢1は誤り)。副子は骨折部の上下の関節を含めて固定する(選択肢3は誤り)。変形は無理に戻さずそのまま固定する(選択肢4は誤り)。

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