測ったあとは評価です。測定結果を管理濃度と比べて第1から第3の管理区分に振り分け、区分に応じた措置をとる。この流れが作業環境管理の背骨です。
先生、測って数字が出たあと、どうするの? 見て終わり?
そこで終わったら意味がないわね。
測定結果を評価して、職場を3つの区分に振り分けるの。
それが管理区分よ。
評価の物差しになるのが管理濃度ですね。
そう。
ここで一つ釘を刺しておくわ。
管理濃度は『個々の労働者のばく露限界』ではないの。
あくまで作業環境という『場』を評価するための行政的な指標よ。
人を測るものさしじゃなくて、場所を測るものさし…なんですね。
ましろさん、その一言で十分。
さて、A測定の結果からは2つの評価値を計算するわ。
第1評価値と第2評価値ね。
第1評価値は高濃度側から5%に相当する推定値、第2評価値は算術平均濃度の推定値です。
うぅ…数字の話になった瞬間、頭が真っ白になる…。
大丈夫、覚えるのは結論だけでいいわ。
第1評価値が管理濃度より小さければ第1管理区分。
第2評価値が管理濃度より大きければ第3管理区分。
その間が第2管理区分よ。
そして措置が段階的に変わります。
第1管理区分は作業環境が適切であり、現在の管理の継続的維持に努める。
第2管理区分はなお改善の余地があり、改善の措置を講ずるよう努める、いわゆる努力義務です。
そして第3管理区分。
ここは直ちに改善措置が必要よ。
点検を行い、直ちに施設・設備・作業工程等を改善する。
改善が難しい間は有効な呼吸用保護具を使用させ、健康診断なども行うの。
第3って、要は『赤信号』ってこと?
その理解でいいわ。
第1が青、第2が黄、第3が赤。
ただし赤でも『直ちに使用停止』ではなく『直ちに改善措置』。
ここを言い換えた選択肢に注意してね。
補足すると、B測定の結果も評価に組み込まれます。
B測定値が管理濃度を超えれば第2管理区分以上、管理濃度の1.5倍を超えれば、A測定の結果にかかわらず第3管理区分となります。
確認クイズ
作業環境測定の結果の評価と管理区分に関する記述として、正しいものはどれか。
- 第1管理区分は、作業環境管理が適切でないと判断される状態である。
- 第3管理区分に区分された場所については、直ちに作業環境を改善するための措置を講じなければならない。
- 管理濃度は、個々の労働者のばく露限界を示す値である。
- 第2管理区分に区分された場所については、直ちにその作業場の使用を停止しなければならない。
こたえを見る
正解: 2. 第3管理区分に区分された場所については、直ちに作業環境を改善するための措置を講じなければならない。
第3管理区分は直ちに改善措置が必要な状態で、点検・改善、有効な呼吸用保護具の使用、健康診断等が求められる。第1管理区分は作業環境が適切な状態(選択肢1は誤り)。管理濃度は『場』を評価するための指標であって個々の労働者のばく露限界ではない(選択肢3は誤り)。第2管理区分は改善の努力義務であり、使用停止は求められない(選択肢4は誤り)。