関係法令の締めくくりは、妊産婦等の保護、年少者、就業規則、そして解雇です。産前6週・産後8週の非対称性が最大のポイント。
最後のテーマ。
まず産前産後の休業よ。
産前と産後で、ルールが違うの。
産前が6週間、産後が8週間でしたね。
産後のほうが長いのは意外です。
つむぎさん、違いはそれだけじゃないわ。
産前6週間、多胎妊娠なら14週間以内に出産予定の女性が『休業を請求した場合』に就業させてはならない。
請求が要るの。
…ということは、産後は請求しなくても休めるんですかぁ?
ましろさん、そこが核心。
産後8週間を経過しない女性は、請求の有無にかかわらず就業させてはならないの。
えーっ! 本人が働きたいって言ってもダメなの?
産後6週間は絶対よ。
ただし産後6週間を経過した女性が請求した場合で、医師が支障がないと認めた業務に就かせることは差し支えないわ。
整理すると、産前は請求が必要、産後6週間は絶対的な就業禁止、産後6〜8週間は本人の請求+医師の判断で就業可、ということですね。
見事な整理。
この非対称性が試験の狙いよ。
あの、育児時間っていうのも聞いたことがあります。
生後満1年に達しない生児を育てる女性は、休憩時間のほか、1日2回各々少なくとも30分請求できるの。
『休憩時間のほか』という点が大事ね。
休憩とは別枠なんだ。
あと、生理日の休暇っていうのもあるって聞いたけど…?
生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。
日数の制限はなく、有給とする義務もないわ。
妊産婦、つまり妊娠中および産後1年を経過しない女性は、請求すれば時間外労働・休日労働・深夜業をさせてはならない、でしたね。
そう、『請求すれば』ね。
ちなみに管理監督者である妊産婦には労働時間の規定は適用されないけれど、深夜業の制限は適用されるの。
細かいけれど問われるわ。
年少者にも決まりがあるんですかぁ?
満18歳未満の年少者は、原則として深夜業が禁止。
変形労働時間制やフレックスタイム制、36協定による時間外・休日労働も原則として適用されないわ。
最後に就業規則ですね。
常時10人以上、でしたか。
そう、常時10人以上の労働者を使用する使用者が作成し、行政官庁に届け出る。
変更したときも同様よ。
作成・変更にあたっては、労働者の過半数代表の『意見を聴く』ことが必要ね。
ちょっと待って。
意見を聴くだけ? 同意はいらないの?
ジャスミンさん、鋭い。
同意までは不要で、意見を聴いて意見書を添付すればいいの。
『同意が必要』と書いてあったら誤りよ。
解雇についてはどうですか。
解雇予告は少なくとも30日前、または30日分以上の平均賃金の支払い。
そして解雇制限。
業務上の負傷・疾病の療養のための休業期間とその後30日間、産前産後の休業期間とその後30日間は、原則として解雇してはならないわ。
…療養中に解雇されない。
安心して治せる、ってことなんですね。
ましろさん、法の心をよく捉えているわ。
20回、よく走り抜けたわね。
ここまでの積み重ねが必ず力になるわよ。
確認クイズ
妊産婦等の保護および就業規則に関する記述として正しいものはどれか。
- 産後8週間を経過しない女性は、本人が請求した場合に限り就業させてはならない
- 使用者は、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、医師が支障がないと認めた業務に就かせることができる
- 就業規則は、常時30人以上の労働者を使用する使用者が作成し、届け出なければならない
- 就業規則の作成・変更にあたっては、労働者の過半数代表の同意を得なければならない
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正解: 2. 使用者は、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、医師が支障がないと認めた業務に就かせることができる
産後6週間経過後、本人の請求があり医師が支障なしと認めた業務には就業可。選択肢1は誤りで、産後8週間は請求の有無にかかわらず就業禁止が原則。選択肢3も誤りで、就業規則の作成義務は常時10人以上。選択肢4も誤りで、必要なのは過半数代表の『意見を聴くこと』であり同意までは不要。