特化則の中でも特に発がん性の高いものが特別管理物質です。作業記録30年保存、特定化学設備、漏えい防止という重い義務がかかります。数字の30年が最重要です。
先生、前回の特化則に『特別管理物質』って出てきましたけど、特別って何が特別なんですかぁ?
特別管理物質は、発がん性のある、またはその疑いのある物質のことよ。
第1類・第2類の中の特に危ないグループね。
ベンゼン、ベンジジン、ベリリウム、コールタール、塩化ビニル、ホルムアルデヒドなどが特別管理物質と聞きました。
そう。
これらには通常の特化則の義務に加えて、さらに重い義務がかかるの。
まず一番大事なのが記録。
また記録の年数…?
今度は何年なの?
労働者の氏名、従事した作業の概要、従事期間などを記載した作業記録を作成して、30年間保存よ。
作業環境測定の記録も、特別健康診断の記録も30年。
ふぇぇ〜、30年!
前に習った石綿の40年に次ぐ長さですねぇ。
そう。
発がんは何十年も後に現れるからよ。
だから労働者が退職した後も記録を残す。
ここは意味とセットで覚えると忘れないわ。
掲示も特別ですね。
特別管理物質を製造・取り扱う作業場には、名称・人体に及ぼす作用・取扱い上の注意事項・使用すべき保護具を見やすい箇所に掲示しなければなりません。
ねえ先生、『特定化学設備』ってのもこの話に出てくるけど、それは何?
特定化学設備は、漏えいすると急性中毒を起こしうる設備のこと。
だから2年以内ごとに1回の定期自主検査、そして漏えい防止のための措置が要るの。
漏えい防止措置には、腐食を防ぐための材料の選定、接合部からの漏れを防ぐ措置、原材料の送給・取出しを一定量に保つための措置、計測装置・警報設備の設置などがありますね。
つむぎさん、よく調べているわね。
それから、特定化学設備を設ける屋内作業場などには、退避に関する事項や事故時の措置を定めておくことも求められるわ。
たくさん義務があるけど…どれも『万が一のとき人を守る』ためなんですねぇ。
ましろさん、そのまなざしが大事よ。
数字の暗記も、その意味とつなげれば血の通った知識になるわ。
確認クイズ
特化則の特別管理物質に関する記述として正しいものはどれか。
- 特別管理物質を製造する作業場の作業記録は、3年間保存すれば足りる
- 特別管理物質に係る作業記録・作業環境測定の記録・特別健康診断の記録は、いずれも30年間保存しなければならない
- 特定化学設備の定期自主検査は、1年以内ごとに1回行えばよい
- 特別管理物質については、掲示による周知は不要である
こたえを見る
正解: 2. 特別管理物質に係る作業記録・作業環境測定の記録・特別健康診断の記録は、いずれも30年間保存しなければならない
作業記録・作業環境測定の記録・特別健康診断の記録はいずれも30年間保存。特定化学設備の定期自主検査は2年以内ごとに1回。特別管理物質は名称・作用・注意事項・保護具の掲示が必要。