全体換気装置・プッシュプル型換気装置・除じん装置/排ガス処理装置

捕まえる局所排気に対し、薄める全体換気。一様な気流をつくるプッシュプル型。そして粒子とガスで分かれる処理装置を切り分けます。

編集・検証: 衛生管理者スタディ編集部 公式情報: 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 制作・検証方針

局所排気装置の周辺には、全体換気装置、プッシュプル型換気装置、そして排気を処理する除じん装置・排ガス処理装置があります。それぞれの守備範囲を切り分けましょう。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

先生、換気って窓開けるやつでしょ? それも装置なの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

全体換気装置ね。
新鮮な空気を入れて、有害物質の濃度を薄める。
だから希釈換気とも呼ぶわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

つまり、局所排気装置が『捕まえる』のに対し、全体換気装置は『薄める』ものという理解で合っていますか。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

完璧な整理よ。
そして、その違いが優先順位に直結するの。
薄めるということは、いったん有害物が作業場に広がるということでしょう?

雪村 ましろ(しょんぼり) 雪村 ましろ

…広がってから薄めるのでは、その間に吸ってしまう人がいる…?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そう。
だから有害性の高い物質には全体換気は適さない。
発生源対策である局所排気装置やプッシュプル型換気装置が優先されるわ。
全体換気は補助的な手段よ。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

じゃあプッシュプルって? 押して引くの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

名前のとおりよ。プッシュプル型換気装置は、片側から空気を吹き出して、反対側で吸い込む。
その間に一様な気流の川をつくって、有害物を流し去るの。

雪村 ましろ(笑顔) 雪村 ましろ

空気の、川…。
ましろ、その言い方がすきです。
えへへ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

ただし、その川の下流に作業者が立ってはいけません。
汚染された空気を浴びることになりますから。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

あー、川下で顔洗うようなもんか。
よっしゃ、それは分かる!

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

さて、捕まえた空気はそのまま外に出すわけにいかないわね。
粒子状のものを取るのが除じん装置よ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

ろ過式、電気式、遠心力を使うサイクロン、洗浄式のスクラバなどがありますね。
粒径の小さい粉じんほど捕集が難しく、微細な粒子にはろ過式や電気式が有効です。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

一方、ガス状のものを処理するのが排ガス処理装置。
吸収法や吸着法、燃焼法などね。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

粒なら除じん、ガスなら排ガス処理。
そのまんまだからこそ、選択肢では堂々と入れ替えてきます。
油断は禁物です。

確認クイズ

換気装置等に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. 全体換気装置は、有害物質を発生源で捕捉して屋外に排出する装置である。
  2. 全体換気は有害物質の濃度を希釈することを目的としており、有害性の高い物質を扱う作業では局所排気装置等による発生源対策が優先される。
  3. 除じん装置は、ガス状の有害物質を処理するための装置である。
  4. プッシュプル型換気装置では、作業者は吹出し側と吸込み側を結ぶ気流の下流に位置するようにする。
こたえを見る

正解: 2. 全体換気は有害物質の濃度を希釈することを目的としており、有害性の高い物質を扱う作業では局所排気装置等による発生源対策が優先される。

全体換気は希釈が目的であり、発生源対策が優先される。有害物質を発生源で捕捉するのは局所排気装置(選択肢1は誤り)。除じん装置は粒子状物質を除去する装置で、ガス状物質は排ガス処理装置が扱う(選択肢3は誤り)。プッシュプル型換気装置では、作業者は汚染された気流の下流に立ってはならない(選択肢4は誤り)。

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