職業がんは「原因物質」と「発生する部位」の組合せがそのまま得点になります。潜伏期間の長さという性質も、あわせて理解しておきましょう。
先生、職業がんって…仕事が原因でがんになるってこと? そんなことある?
あるのよ。職業がんは、特定の物質に長くばく露されることで起こるがんのこと。
労災としても認定されているわ。
先生、職業がんの性質として最も重要なのは、潜伏期間の長さでしょうか。
そこを押さえてくれるとありがたいわ。
潜伏期間は数年から数十年。
だから、その職場を離れたずっと後に発症することもあるの。
…もう働いていないのに、あとから病気になるんですね。
それって、とても不安なことだと思います。
だから健康管理手帳の制度があって、離職後も定期的に健康診断を受けられるようになっているの。
制度は人を守るためにあるのよ。
よっしゃ、じゃあ組合せ覚えるぞ! どれから?
まず石綿。
肺がんと中皮腫です。
中皮腫は石綿にほぼ特有と言ってよいですね。
次に塩化ビニル。
これは肝血管肉腫。
肝臓に来るの。
ここ、膀胱と入れ替えた選択肢が定番よ。
肝臓と膀胱…あたし、ぜったい引っかかる自信ある。
では対で覚えましょう。
膀胱がんの原因はベンジジンとβ-ナフチルアミンです。
塩化ビニル=肝臓、ベンジジン=膀胱。
ましろは、コールタールも気になります。
あれは、なにを起こすの?
コールタールは肺がんと皮膚がん。
黒くてべたつくものが皮膚につく、と想像すると忘れにくいわ。
そしてベンゼンは白血病ね。
ベンゼンは有機溶剤のところでも出てきた造血器障害です。
造血器の障害が進めば白血病。
理屈がつながりますね。
つながると急に覚えやすくなるじゃん! 石綿=中皮腫、塩ビ=肝臓、ベンジジン=膀胱、ベンゼン=血!
確認クイズ
職業がんの原因物質と、それにより発生しやすいがんとの組合せとして、正しいものはどれか。
- ベンジジン ─ 肝血管肉腫
- 塩化ビニル ─ 膀胱がん
- 石綿 ─ 肺がん・中皮腫
- ベンゼン ─ 皮膚がん
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正解: 3. 石綿 ─ 肺がん・中皮腫
石綿は肺がんと中皮腫。ベンジジン(およびβ-ナフチルアミン)は膀胱がん、塩化ビニルは肝血管肉腫であり、選択肢1と2は入れ替わっている。ベンゼンは白血病(造血器障害)であり、皮膚がんはコールタールや砒素による(選択肢4は誤り)。