一般健康診断(1) 雇入時と定期健康診断

雇入時健診は原則省略不可。定期健診は1年以内ごとに1回で、省略できる項目とできない項目の線引きが問われます。

編集・検証: 衛生管理者スタディ編集部 公式情報: 公益財団法人 安全衛生技術試験協会 制作・検証方針

健康診断は関係法令の最重要テーマのひとつ。まずは雇入時の健康診断と定期健康診断。「省略できる/できない」の線引きが勝負どころです。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

雇入時の健康診断から。
常時使用する労働者を雇い入れるときに、医師による健康診断を行わなければならないわ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

先生、質問があります。
項目を省略することはできますか。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

つむぎさん、そこが最大の急所。
雇入時健診では、医師の判断による項目の省略は認められないの。
原則、全項目実施よ。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

ちょっと待って、じゃあ入社直前に人間ドック行ってた人も、また全部やるの? 二度手間じゃん?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

いい突っ込みね。
例外が一つだけあるわ。
医師による健康診断を受けた後3か月を経過しない者が、その結果を証明する書面を提出したときは、その項目については省略できるの。

雪村 ましろ(普段) 雪村 ましろ

3か月以内で、書面を出せば、その分だけ省ける…条件が2つあるんですねぇ。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

『医師の判断による省略はできない』が原則で、『3か月以内の受診結果の書面提出』が唯一の例外。
この対比が問われそうです。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

そのとおり。
次に定期健康診断。
1年以内ごとに1回、定期に実施ね。

戸倉 ジャスミン(普段) 戸倉 ジャスミン

こっちは省略できるの?

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

できるものがあるわ。
医師が必要でないと認めるときに省略できる項目として、身長、腹囲、胸部エックス線検査、喀痰検査、貧血検査、肝機能検査、血中脂質検査、血糖検査、心電図検査などがあるの。

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

逆に、絶対に省略できない項目を押さえたほうが速いですね。

香月 リサ 先生(普段) 香月 リサ 先生

さすが。
既往歴および業務歴の調査、自覚症状および他覚症状の有無の検査、体重、視力、聴力、血圧の測定、尿検査。
この7つは省略不可よ。

雪村 ましろ(びっくり) 雪村 ましろ

身長は省略できるのに、体重はダメなんですかぁ? …あ、体重は変わるからでしょうか。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

ましろさん、それが答えよ。
大人になれば身長はほぼ変わらないけれど、体重は健康状態を反映して動く。
だから毎年測る意味があるの。

戸倉 ジャスミン(笑い) 戸倉 ジャスミン

おお〜! 理屈が分かると急に覚えやすくなるね。
身長・腹囲は省ける、体重は省けない!

深見 つむぎ(普段) 深見 つむぎ

喀痰検査も要注意です。
定期健診の項目にはありますが、雇入時健診の項目にはありません。

香月 リサ 先生(笑顔) 香月 リサ 先生

つむぎさん、それは実によく問われるポイント。
よく気づいたわね。

確認クイズ

一般健康診断に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 雇入時の健康診断では、医師が必要でないと認める項目を省略することができる
  2. 定期健康診断では、医師が必要でないと認めるときであっても、尿検査を省略することはできない
  3. 定期健康診断は、2年以内ごとに1回行えばよい
  4. 喀痰検査は、雇入時の健康診断の項目に含まれている
こたえを見る

正解: 2. 定期健康診断では、医師が必要でないと認めるときであっても、尿検査を省略することはできない

尿検査は定期健診で省略できない項目。省略不可は既往歴・業務歴、自覚/他覚症状、体重、視力、聴力、血圧、尿検査。選択肢1は誤りで、雇入時健診に医師の判断による省略は認められない。選択肢3も誤りで1年以内ごとに1回。選択肢4も誤りで、喀痰検査は定期健診の項目であり雇入時健診にはない。

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