健康診断はやって終わりではありません。記録し、医師の意見を聴き、必要なら働き方を変える。この一連の流れが法律で決まっています。
先生、健康診断を受けたあと、会社はどうするんですかぁ? 結果を見て終わり…?
ましろさん、そこが実は本番なの。
健診はスタートラインで、その後の措置こそが法の狙いよ。
順を追って見ましょう。
まず記録ですね。健康診断個人票を作成して保存する、と。
そう、5年間保存。
衛生委員会の議事録は3年、健診個人票は5年。
この二つの数字を混ぜないこと。
議事録3年、個人票5年…よし、記憶した!
次に医師等からの意見聴取。
異常の所見があると診断された労働者について、医師または歯科医師の意見を聴かなければならないの。
先生、期限はありますか。
健康診断が行われた日から3か月以内。
そして聴いた意見は健康診断個人票に記載するわ。
意見を聴いたあとは、どうなるんですかぁ?
必要があると認めるときは就業上の措置を講じるの。
就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少などね。
ちょっと待って。
結果が悪かったからってクビにされたりしない?
ジャスミンさん、大事な視点。
法が想定しているのは働き続けられるようにする措置で、解雇の根拠ではないわ。
目的は健康を保持することなのよ。
労働者本人への結果の通知はどうなっていますか。
異常があった人だけ知らせるのでしょうか。
全員よ。
健康診断を受けた労働者に対し、遅滞なく、結果を通知しなければならない。
異常の所見の有無は関係ないわ。
異常がなくても『異常なし』って伝えるんですねぇ。
ちゃんとしてるなあ。
最後に報告書。定期健康診断結果報告書は、常時50人以上の労働者を使用する事業者が、遅滞なく所轄労働基準監督署長に提出するの。
常時50人以上、という規模要件がつくんですね。
雇入時健診の結果は報告不要、と。
そのとおり。
報告が要るのは定期健診と特定業務従事者の健診。
雇入時や海外派遣の結果報告は不要よ。
確認クイズ
健康診断実施後の措置に関する記述として正しいものはどれか。
- 健康診断の結果は、異常の所見があった労働者にのみ通知すればよい
- 一般健康診断の個人票は、3年間保存しなければならない
- 定期健康診断結果報告書は、事業場の規模にかかわらずすべての事業者が提出しなければならない
- 異常の所見があると診断された労働者については、健康診断が行われた日から3か月以内に医師等の意見を聴かなければならない
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正解: 4. 異常の所見があると診断された労働者については、健康診断が行われた日から3か月以内に医師等の意見を聴かなければならない
医師等からの意見聴取は健診が行われた日から3か月以内。選択肢1は誤りで、結果は異常の所見の有無にかかわらず全員に通知。選択肢2も誤りで個人票は5年間保存。選択肢3も誤りで、定期健康診断結果報告書の提出義務は常時50人以上の事業者。