アクセルとブレーキ。交感神経と副交感神経は、同じ臓器に両方つながっていて、互いに逆向きに働きます。
先生、緊張すると心臓がドキドキするのって、わたしが命令してるわけじゃないですよね…?
ええ、それが自律神経の仕事。
意思とは無関係に、内臓や血管を調節しているの。
2種類あるわ。
交感神経と副交感神経ですね。
先生、それってつまり…アクセルとブレーキみたいな?
うまい表現ね。
交感神経は身体を活動的にする側——心拍数を増やし、血圧を上げる。
副交感神経は安静・休息の側——心拍数を減らす。
試合前が交感神経で、試合終わって寝転がってるのが副交感神経か。
よっしゃ、体感でわかる!
その体感が大事。
そして両者は同じ器官に分布していて、拮抗作用——互いに反対向きに働くの。
つまり、片方だけがつながっているのではなく、両方がつながっていて綱引きをしている、という理解で合っていますか。
その通りよ。
ここで、最も間違えやすいのが消化管への作用。
心臓のイメージのまま考えると必ず転ぶわ。
えっと…交感神経は活動的にする方だから、消化も活発に…?
そこが罠なの、ましろさん。
交感神経は消化管の運動を抑制するのよ。
えーっ! なんで!? 活動的にするんじゃなかったの?
考えてみてください。
獣に襲われて逃げているとき、体は消化にエネルギーを回している場合ではありません。
血液は筋肉へ送り、胃腸は後回しにする——それが合理的です。
…あー! 走ってる最中にお腹の消化とか、してる場合じゃないもんね。
納得した!
だから、ゆっくり休んでいるとき——副交感神経が優位のときこそ、消化管の運動は促進されるの。
食後に眠くなるのも、副交感神経が働いているからよ。
…ごはんのあとに、ぽわーっとするのは、体がちゃんと休んでる証拠なんですね。
えへへ、少し安心しました。
確認クイズ
自律神経に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 交感神経が優位になると、心拍数は増加し、消化管の運動は抑制される
- 交感神経が優位になると、心拍数は増加し、消化管の運動も促進される
- 副交感神経が優位になると、心拍数は増加し、血圧が上昇する
- 交感神経と副交感神経は、それぞれ異なる器官にのみ分布している
こたえを見る
正解: 1. 交感神経が優位になると、心拍数は増加し、消化管の運動は抑制される
交感神経は心拍数を増加させ、消化管運動を抑制する。選択肢2は消化管運動の記述が誤り。選択肢3は副交感神経ではなく交感神経の作用。選択肢4も誤りで、両者は同一の器官に分布し拮抗的に作用する。