網膜には2種類のセンサーがあります。明るいところで色を見る係と、暗いところで明暗を見る係。この役割分担が出題の核心です。
眼の構造から。
光は角膜を通り、水晶体というレンズで屈折して、奥の網膜に像を結ぶの。
カメラそっくりよ。
水晶体が厚みを変えて、遠近の焦点を合わせるのですね。
虹彩が入る光の量を調節します。
そう。
さて網膜には、2種類の視細胞があるの。錐状体と杆状体よ。
むむむ…名前が似ています。
どっちがどっちだったか、絶対まぎらわしいです…
ましろさんの言う通り、ここが一番狙われるの。
だから一度で決めましょう。錐状体=明るいところ・色。杆状体=暗いところ・明暗。
ちょっと待って。
じゃあ暗い部屋だと、色がよく分かんなくなるのって…
そういうことです。
暗所では錐状体が働かず、杆状体だけが働くため、明暗は分かっても色は判別しにくくなります。
おお〜、体験とつながった! 夜の公園で服の色わかんないの、そういうことか!
次は屈折の異常。近視は、眼球の前後径が長すぎて、像が網膜の前方で結ばれてしまう状態よ。
逆に遠視は、像が網膜の後方で結ばれます。
前が近視、後ろが遠視。
『近』が『前』…あ、どっちも手前のイメージですねぇ。
えへへ、これなら覚えられそうです。
いい覚え方。
それから乱視は、角膜が歪んでいるために像が正しく結べない状態。
近視・遠視とは原因が違うわね。
最後にひとつ。
明るいとこから急に暗い部屋入ると、しばらく何も見えないじゃん? あれは何なの?
暗順応よ。
杆状体が働き始めるまで時間がかかるの。
逆に暗いところから明るいところへ出て、まぶしさが引いていくのが明順応。
そして、暗順応のほうが明順応より時間がかかります。
作業現場で明暗の差が大きい場所を行き来するとき、この時間差が事故につながることがあります。
…それ、けっこう大事な話だね。
確認クイズ
視覚に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 網膜の錐状体は暗いところで働いて明暗を感じ、杆状体は明るいところで働いて色を感じる
- 網膜の錐状体は明るいところで働いて色を感じ、杆状体は暗いところで働いて明暗を感じる
- 近視は、眼球の前後径が短すぎるため、網膜の後方で像を結ぶ状態である
- 乱視は、水晶体が濁ることにより生じる
こたえを見る
正解: 2. 網膜の錐状体は明るいところで働いて色を感じ、杆状体は暗いところで働いて明暗を感じる
錐状体=明るいところ・色、杆状体=暗いところ・明暗。選択肢1は両者が逆で、これが最頻出の誤り。選択肢3は遠視の説明で、近視は眼球の前後径が長すぎて網膜の前方で像を結ぶ。選択肢4も誤りで、乱視は角膜の歪みによる。